ロマン・ストームの闘い

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ロマン・ストームの闘い

6時半の襲撃

朝早く、ワシントンの自宅に連邦捜査官が押し入った。逮捕対象は麻薬販売やテロリストでもない。ブロックチェーン上で取引を匿名化したプログラマーだった。

私は同様のシステムを構築してきた身として、この一報に背筋が凍った。

ソ連地下室からシリコンバレーへ

ストームの人生は暗号通貨そのものの変遷と重なる:

  • 1990年代:黒市パソコンでプログラミングを学ぶ
  • 2017年:POA合意プロトコルを開発(今も使っている)
  • 2019年:ゼロ知識証明を使ったTornado Cashを公開

皮肉なことに、技術の自由を求めた移民が、その自由ゆえに生涯刑を問われる現実。

デベロッパーが恐れる理由

起訴の根拠には3つの危険な前例がある:

  1. コード=共謀(Tornado Cashは自律型)
  2. 開発者責任(すべての使用に対して責任)
  3. 数学制裁(スマートコントラクト=サービスではない)

ビタリク・ブテリン氏も支援金を寄付。「プライバシーツールは暗号化と同じ——基本的人権に不可欠だ」と語った。

誰も言わない金融的逆転劇

マスコミが無視する事実がある: ✅ ストームは150万ドル以上の弁護費用で破産した一方、北朝鮮ハッカーは自由自在に活動中 ✅ イーサリアムではTornado Cashよりずっと多くの違法資金が日々処理されている(チェーンアナリストなら知っている) ✅ 彼の「罪」は、目的を無効にするバックドア拒否だったのだ。

数字を見れば明白——目的はイノベーションを抑えることにあるのだ。

次に何が起きる?

2025年7月に裁判が始まる。二つの未来が天秤にかけられている: 🔵 選択肢A:開発者はすべてのコード利用に対して責任を持つ=米国からのイノベーション流出 ⚪ 選択肢B:ツールと犯罪企業を明確に区別するルール制定

私自身、この訴訟開始以来研究施設を海外へ移している。

CityHermesX

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